足の小指が曲がってる!?それは内反小趾かもしれません!!
立っている時や歩いている時、人間の体重は最終的には足の裏や足指に負荷が集約されていきます。足の指は爪が伸びていたり、痛みでもない限り足指を意識する事はほとんどありませんが、この箇所の健康が失われていくとたくさんの不調が身体に現れていきます。
今回はそんな足指の疾患の一つでもある内反小趾(ないはんしょうし)について記事を書いていこうと思います。この疾患は足の小指が親指側に曲がってしまう疾患で、特に男性よりも女性に多くみられます。
昨今では公共機関や車、バイクを利用して移動をされる方が多く、歩く時間が減っていたり、仕事上でも常に座っているなど、足を使う機会が減っていることで今回ご紹介する内反小趾、あるいは土踏まずがなくなってしまう偏平足になっている方が増えています。それでは確認してまいりましょう。
内反小趾とはどんな疾患?
それではまず初めに足裏の構造から確認してまいりましょう。足の裏には大きく縦と横にアーチがあります、健康な状態の縦のアーチとは足指とその付け根からかかとにかけて弓のようにしなったアーチがあります。このアーチが失われることで起こる疾患が冒頭でも紹介した偏平足です。
次に足の親指から小指の付け根にかけて横のアーチがあります、このアーチが崩れることで起こるのが外反母趾や内反小趾というわけです。ちなみに母趾とは親指、小趾とは小指を意味しています。
この疾患が起こる原因はたくさんのことが考えられます。例えばこれも冒頭で挙げたように足を使う機会の減少によって運動不足に陥り、筋肉が低下してしまっている、自分の足のサイズよりも大きい、あるいは小さい靴を履いている、タイトな靴を履いている、普段から猫背、反り腰など悪い姿勢で立ち・歩きを行っていることも原因の一つになります。
内反小趾が引き起こす疾患
冒頭でもご紹介してしますが、足の小指ほどの小さな組織は普段、気にしてみることはほとんどありません。しかし、この健康が損なわれると一見すると関係がなさそうな膝痛、腰痛、肩こりなどを発症したり、足裏にもタコ・魚の目ができやすくなったり、内反小趾・外反母趾が併発したり、巻き爪などが起こります。
例えば膝痛や腰痛の原因となるのは身体のバランスが崩れてしまうからです。内反小趾が痛むと歩行時や起立している時、どうしても発症していない方の足に体重をかけがちになってしまいます。すると重たい頭部からかかる負荷がまっすぐ足裏までかからなくなり、膝のズレ、骨盤のズレ、肩回りのズレを生み出します。
もちろん負荷がかかる箇所のズレは足の裏にも影響を及ぼして、普段ならばかからないはずの圧力が足指の付け根、両側に掛かってしまい、これが原因でタコ・魚の目・巻き爪などが発症していくこととなります。
内反小趾を防ぐには?
これは原因にもよりますが、大きく分けると自分に合っている靴を履くこと、そして正しい歩き方でジョギングなどを行うことをおすすめします。
日本では仕事上、あるいはTPOに合わせた靴選びが必要になる機会が多くありますし、おしゃれを気にする女性にとってハイヒールは欠かせないものかもしれません。しかし、足の事を考えるとそうも言ってられません。
例えば硬い革靴は足指が固定されている時間が長いので変形しやすくなりますし、ハイヒールも足の指先に負荷が集中してしまい、やはり曲がりやすくなってしまいます。出来ればそれらの靴を履いている時間を短くしてスニーカーなど履き心地の良い靴を履きたいものです。
けれどスニーカー選びは慎重に行う必要があります、柔らかければ何でもいいというわけではなく靴紐がついているものがおススメです。その理由は靴紐がついていないものは足首を固定する要素が少なく、内反小趾などを引き起こさなくてもX脚など膝の変形を招いてしまう可能性があるからです。
ですから、より良いのは柔らかく、自分の足にあっているひも付きのスニーカーです。また多少面倒に感じるかもしれませんが、履いて脱ぐたびに靴紐を結びなおしてあげるとより効果的です。
次に正しい歩き方ですが、膝をまっすぐ上げて下す、という歩き方は結果的に足裏の筋肉が使われないので内反小趾の改善にはつながりません。歩くときはかかとから着地して、足の付け根で地面を蹴るようにして歩くと内反小趾に限らず偏平足にも効きますのでおすすめです。
まとめ
今回は女性の多い足指の疾患、内反小趾について記事を書いてまいりました。文中で何度も触れていますが、足の小指という小さな組織でも健康な身体にとっては大切な組織なのです。
特に女性の高齢者はおよそ4割の方が足裏の疾患を患っているといわれています。いつまでも健康で楽しくいるには痛みのないことが欠かせません。普段から歩き方に気をつけ十分な運動、健康な食生活・習慣を身に着けましょう。
もし、耐えられない身体の不調にお悩みの方はお気軽に当院までご相談ください。