巻き爪の原因と正しい歩き方
女性から見ると爪といえばネイルなどでデコレーションをすることでおしゃれさを際立たせることができるものの一つというイメージが強いかと思いますが、実は爪という組織は私たちが生きていくためには欠かせないものです。
例えば足の爪はこれといった役割を果たしているようには見えないかもしれませんが、実は力のかかり具合を感知する機能や体を支える機能があるため、このつめのおかげでしっかりと踏ん張って歩いたり走ったりすることができるという役割があります。
今回はそんな爪にかかわる病気、巻き爪について記事を書いていきたいと思います。男性に比べると女性によく起こるものですが、硬い靴を常に履く、運動をしない、などが続くと男性にも発症しますから、普段から気を付けるようにしましょう。それでは記事を始めてまいります。
巻き爪の原因
爪は指の丸みに沿って湾曲していますが、これには主に地面からかかる外力との拮抗を保つという役割があると考えられています。
この役割のためか爪には本来放置していると丸まっていくという性質があるのですが、これを防いでいるのが「歩行」です。つまり歩くことによって地面から押し上げる力が加わって、爪が内側へ丸まっていくのを防いでいるというわけです。このため歩くことのない寝たきりの高齢者などには、足の爪の端が内側に巻いて足の指の肉に食い込んでしまうという、「巻き爪」が多く見られます。
このように巻き爪の大きな原因の1つは歩行不足ですが、ごく普通に歩く生活をしている人でも巻き爪になることがあります。例えば足の指を地面に付けずに歩くいわゆる「浮指」の人は歩いていても足の指に地面からの外圧がかからないため爪が巻いていきますし、外反母趾のような足に変形のある人は足の親指に正しい方向から外圧が加わらないため、やはり爪を平たんにすることができず巻き爪となってしまうのです。
また靴が巻き爪の原因となることもあります。例えば先のとがった窮屈な靴は爪を両端から圧迫しますし、ヒールの高い靴は重心を足先に置くことになるためやはり爪に過度な圧力がかかって、巻き爪になってしまうことがあります。
更に忘れてはならないのは、爪の切り方です。爪を短く切りすぎる「深爪」は足の指に力が加わる際に爪のない指先部分が押し出されるようにして盛り上がるため、爪がまっすぐ伸びることができず内側に巻いてしまうことになるのです。
巻き爪を防ぐ歩き方
それで巻き爪を防ぐためには、足の爪に不自然な外圧がかからない歩き方をしなければなりません。浮き指がNGなのは、前述の通り。まずつま先が前方正面に向くようにまっすぐに足を出し、踵から着地して重心を前方へ移動させるようにして最終的には足裏全体に重心がかかるようにします。より細かく言えば、指が着地する時には重心が小指から親指へと内側に向けて移動するように歩くのが理想的。最後に親指をしっかりと押し出して次のステップに入ります。
また巻き爪を防ぐ正しい歩き方を身に着けるには、背筋を伸ばし腕を前後に振って歩くようにするのがおすすめです。上から頭頂部を糸で弾き上げられているようなイメージで歩くと姿勢も良くなり、見た目にもキレイです。
まとめ
今回は重症化すると痛みが常につきまとうようになってしまう巻き爪について記事を書いてまいりました。文中にもあるように巻き爪は遺伝的なものもあれば歩行不足(筋力不足)によって爪が内側に入ろうとする力に筋肉が対抗できないことで起こります。
またその他にも靴の履き方を工夫することでも予防ができますし、靴をキチンと履くことは巻き爪だけでなく足裏のタコ、偏平足、足底腱膜炎なども防ぐことができるので、ぜひ実践してみてください。
<靴の履き方>
① 紐やマジックテープを先端まで緩める
面倒くさがって手を使わずに足だけで靴を履こうとするお子様も多いと思いますが、このときに爪に負担が掛かっています。靴ベラで靴を緩めずにつま先を押し込もうとするのも同様です。
大変かもしれませんが、巻き爪を防ぐためには大切な作業ですので、靴を緩めてから履くことを習慣になるように促せると良いでしょう。
② 踵に合わせる様に靴を履く
靴を緩めていたら靴を履いた時に踵にスペースが生まれているはずなので、踵で床をトントンと軽く叩き、足の先端にスペースを移動させます。
③ 紐は先端から結び、靴と足の甲が軽く密着する程度に絞める
靴と足をフィットするように調整できることが、靴紐やマジックテープのある靴の利点です。
このとき、靴紐やマジックテープを緩めすぎたり締めすぎないように注意してください。
<爪噛みや爪むしりを改善する方法>
【言葉によるコミュニケーションが難しいお子様の場合】
お子様は自分の思いが上手く伝わらないと、手や足の爪をむしってしまう傾向にあります。「やめなさい!」と注意すると逆効果になることがあるので、そっと寄り添ってあげて、手を口から離してあげましょう。
引用:巻き爪研究所