心の疲弊は身体に出る!心身症!!
ストレス社会といわれる日本において、自分は全くストレスを感じていない。という方は非常に少ないのではないかと思います。誰でも家事、仕事、人間関係、あるいは金銭的なストレスを感じているわけですが、ストレスをため過ぎると身体には様々な不調が現れていきます。
それらの不調を総称して「心身症」と呼び、今回の記事のテーマになっています。また人にはそれぞれ、ストレス耐性が備えられており、人によってそれに強い、弱いがあるので一概にはいえませんが、周りに気を使いすぎてご自身の思いを主張できず、加えてストレスの発散方法がわからないという方には、心身症の症状が強く出る傾向があります。
もしも当記事をお読みいただき、その症状に心当たりがあるという方はご自身で解決方法を探したり、専門家に相談し、状況や考え方の改善に努めていただければと思います。それでは記事を始めてまいります。
心身症とは?
冒頭でも述べておりますが心身症とはストレスが引き起こす不調の総称です。しかし、ストレスは形のないものですから現在起こっている症状が本当はストレスではなく、他の疾患によって起こっている可能性もあるので早合点しないようにしましょう。
さて、ではまず心身症の症状ですが、これは非常に多くのものが考えられます。代表的な所では脱毛、動悸・息切れ、生殖器の不調、便秘、高血圧、めまい・立ち眩み、食欲不振、情緒不安定、集中力の欠落などが挙げられます。
また昨今では自律神経失調症や心因性腰痛といって身体に異常が見られないのに精神的な疲労や、やはりストレスといったことから腰痛が発症したり、通勤途中に何度もトイレに駆け込んでしまう、過敏性腸症候群などもストレスと深い関係のある疾患だと考えらえれています。
人間が感じるストレスとは?
心身症に限らず、前述したような疾患の根本的な改善はやはり、自身のストレスがどこから現れ、その原因がなんであるのかを突き止めることが改善への第一歩となります。
しかし、よくよくストレスという言葉は耳にしますが、人間がストレスを感じるということがどのような事か一考してみたいと思います。ストレスとは要するに自身が負担を感じたり、自分にとって嫌だと思うことが生み出します。
それは「肉体的」「精神的」といった自分の身体や心に関係する事と自分以外の第三者が起こす言動、行動に大きく分けることができます。次にストレスが溜まっていく過程というものがあります。肉体的でも精神的なものでも、溜まっていくストレスが発散されていかないと身体や精神にどんどんと残っていってしまうわけです。
例えば夜道で誰かがいきなり自分に向かって走ってきた、誰かと口げんかになった、上司に叱られたといったことが目の前で起きると、心臓が早鐘を打って、身体が熱くなり、発汗するといった経験はどなたにもあると思います。
これはストレスの警告反応期と呼ばれており、古くは外敵から身を守るために起こる人間の反応でした。血流を上げて身体を熱くすることで危険に対して俊敏に反応し、頭の回転を速め、危機を回避するためです。
これが言葉も発達していないような原始時代であれば、危機が一度去れば、平和な日常を取り戻せたわけですが、現代社会ではそうはいきません。仕事をすれば会社には毎日通わなければいけませんし、家事から逃げたり、子育てから逃げることからはなかなかできません。
ですから我々人類はその環境に適合する為に、ストレスに順応していく手段を身に着けました。それがストレスの反抗期にあたります、つまりそのストレス環境が長く続くので耐えたり、慣れたり、解消したりといった行動を起こすのです。
特に今回の心身症が出やすい、真面目で責任感が強く、人間関係を大切にし過ぎる方は解消という道よりも慣れたり、耐えたりといった行動を起こしやすい傾向にあります。結果、ストレスに対して自分が強くなったような心境になり、元気が出てきます。
その際によく起こるのが「不眠症」です。ストレスに対して耐性ができていると身体が思い込むと、自分の身体を休めるために働く副交感神経が鈍くなり、代わりに日中活動するために使用する交感神経の働きが活発になり眠れなくなってしまうのです。
しかし抵抗期は結局の所、無理をしているの同じことですから、そのまま環境改善を行わなければいずれ不調が現れます。その時期を疲弊期と呼び、心身症による不調はこの頃に現れるようになります。
まとめ
今回はストレスが引き起こす心身症という疾患についてや、ストレスが溜まっていく過程などについて確認してきました。
お分かりの方も多いと思いますが、一番初めに感じるストレスには身体が敏感に反応しますが、その環境が長く続くと自分では自覚出来ないうちにストレスが蓄積され、いつしか爆発してしまいます。
他人との付き合いを良好にしたり、仕事に対して責任感を持つことはとても素晴らしいことですが、その結果、自分に負担が掛かってはどうしようもありません。出来れば嫌な事は嫌だと発言する、あるいは自分が嫌だと思う環境を変える努力をしてみましょう。