長時間の目の酷使は、体に悪影響を及ぼす!?眼精疲労を予防しよう!!
パソコンやスマホを使いすぎたり、書類にじーっと集中していたり、遠くのものと近くのものを何度も繰り返しみていると、、いつしか目の奥がずーんと重い感じを受けたり、目頭がしびれてきたり、時には頭痛や吐き気が起こることがあります。
多くの方にとって眼精疲労は非常に身近に起こることなので放っておけばそのうち治る、という認識を持っていると思います。しかし、目の疲労はいつしか全身に広がり様々な不調を生み出してしまいます。
今回はそんな眼精疲労のアレコレについて記事を書いてまいりたいと思います。
眼精疲労とはどんな状態?
眼精疲労は簡単に言えば目の筋肉痛です。しかし、詳しく述べれば単純に目のピントを合わせる機能が疲れているだけですぐに回復する場合と、冒頭でも述べたような症状が寝ても覚めても続く場合に分けることができます。
前者がいわゆる「疲れ目」で後者が「眼精疲労」と呼ばれるものです。しかし症状はどちらも似通っていて、目がしょぼしょぼしたり、目の焦点が合わない、あるいは焦点が合うのが遅い、目が渇く、涙が出るなどといった症状を挙げることができます。
ただし、疲れ目でも眼精疲労でも日常的にいつも起こっていると目の疲れに留まらず頭痛、吐き気、めまい、肩こり、思考力の低下、動きが緩慢になる、などの症状が一緒に起こることもあります。
特に併発しやすいのが肩こりと目の疲れです。しかし実はこの関係性はよくわかっていません、おそらく人によって集中するといかり肩になってじっと一点を集中する方がいたり、変な姿勢で作業を続けることで肩こりと視神経の圧迫が同時に起きている可能性もあります。
以下の章では眼精疲労と共にどのような事が身体に起きているのか、確認してまいりましょう。
眼精疲労と身体
眼精疲労は目の筋肉痛であると、前章で述べました。目の中に筋肉があるの?という疑問を持たれる方もいらっしゃると思います、実は焦点を合わせる機能や、部屋の暗さ・明るさに応じて瞳孔を調節する機能は確かに筋肉が動かしており、毛様体筋と呼ばれています。
筋肉があるということは腕や脚の筋肉同様、血流が流れているわけですが、筋肉は酷使されると硬くなりこわばる性質を持っています。ですから肩の筋肉にこわばりが見られれば肩こりを引き起こし、目の筋肉が疲労すれば疲れ目になってしまうのです。
そして筋肉が硬くなると血流が悪くなり、機能不全を引き起こし、これによって脳に送る電気信号も徐々に滞り、思考力の低下を生み出します。
また近年ではパソコンやスマホが普及することで目に光が長時間当てられる環境が多くなりました。これらの強い光を見続けることは目にとって非常に疲労がたまる行為なので先のような症状が引き起こされるのはもちろん、その他にも自律神経に悪影響を及ぼします。
自律神経とは人間の生命を維持する機能で、心臓の鼓動、発熱・発汗、消化・吸収、体温の調節、呼吸、睡眠など我々が特に意識しなくても常に動いてくれている身体の機能を司っています。
その自律神経には主に日中に活発に動く交感神経と、身体を休めるために働く副交感神経が存在しています。スマホやパソコンの強い光が及ぼす一番の悪影響は副交感神経の働きを抑制し、交感神経を高ぶらせてしまうことにあります。
目に強い光を受けると虹彩(こうさい)が瞳孔を調節し交感神経にスイッチを入れ、起きて活動するモードに身体が切り替わってしまうのでリラックスしたり、夜中、寝たい時間に寝られないような睡眠障害を引き起こしてしまうのです。
疲れ目を改善させるには?
筋肉のこわばりを改善させるにはよく動かして乳酸や疲労物質を分散させることが効果的です。しかし目を上下左右に動かすようなストレッチは人前ではやりずらいと思います。
その場合は意識して目を休めることが大切です。
例えば意識してパソコンや文章に集中する手を一旦やすめて目をつぶって休ませたり、30秒ほど遠くの景色を眺めるなどの行為は目の緊張をほぐすのにちょうど良いです。なぜなら眼精疲労の原因は近くを見続けることによって毛様体筋が緊張してしまうことにあるので、反対に遠くを見ることで筋肉は弛緩していきます。
あるいは昨今、登場している目をリラックスさせるためのアイマスクや蒸しタオルといったものも毛様体筋を弛緩させるのに効果的です。けれど注意点として仕事中に使わずにある程度の時間が取れるタイミングで使用しましょう。
蒸しタオルは温めることによって疲労物質を流し、緊張を緩和させる効果があるのですが、時間がない時に短時間使用してすぐに仕事や作業を開始すると弛緩と緊張が繰り返されて反対に使用前よりも疲労してしまう事もあるので注意しましょう。
まとめ
今回は現代人に非常になじみが深い眼精疲労について記事を書いてまいりました。
目の疲労は大変身近なものなのでどうしても放っておいてしまいがちですが、身体を休める副交感神経が上手く機能しないと今回ご紹介した症状以外にも免疫力の低下や、高血糖、情緒不安定など様々な症状を併発してしまうので注意が必要です。
しかし、もしも意識して目を休めているのに肩こりや頭痛、あるいは眼精疲労の症状がずっと続く場合は全身の疲労やその他の病に原因があるのかもしれません。身体の不調に悩んだら是非、当院にご相談ください。