この痛みには耐えられない!群発頭痛!!
頭痛という言葉はあまり経験のない方にとってはどれも同じようなイメージがあるかもしれませんが、実はそうではありません。頭痛には様々な種類があり、その痛みの程度もバラバラです。
頭痛というのは目に見えない病気ですから、頭痛持ちの方にとっては非常につらいものですが、他人の痛みにはどうしても鈍感になってしまい、ご家庭で職場であるいは社交場でも、怠け者であったり、仮病を使うなどいわれのない誹謗中傷がなされてしまうこともあり、世の中の方々にもぜひ、理解してもらいたいものです。
後述していきますが、すでにある通り、頭痛による痛みの程度は様々ですが、今回はそんな中でも特に激痛が走る群発頭痛について記事を書いていきたいと思います。内容をお読みいただき、周りに群発頭痛を患っていらっしゃる方がいれば是非、気にかけてあげてください。それでは始めてまいります。
群発頭痛ってなに?
冒頭にもあるように大変強い痛みを伴う頭痛です。その症状は「目の奥をえぐられるような痛み」「こめかみをアイスピックで刺される」など耐えられない激痛が特徴的です。またその他の特徴として、特に寝ている時に毎日、同時刻、一定の周期で上記のような症状が起こるといった事もあげられます。
また頭痛やその他の痛みを経験したことがある方はご存知のように、痛みによって落ち着きがなくなったり、情緒不安定、不眠症または不眠症に端を発するうつ病などの精神疾患を併発してしまう場合もあります。
では群発頭痛がなぜ起こるのか?という事ですが、これは実は明確な原因は定かになっていません。例えばある方は群発頭痛の痛みが頭だけでなく、目の周囲、前頭部などにも広がっていくことがあったり、アルコールの摂取や喫煙によっても症状が異なることから、顔に張り巡らされている三叉神経(さんさしんけい)が血流によって圧迫され、発生していると考えています。
あるいは目の後ろを通っている内頸動脈(ないけいどうみゃく)の炎症、他にも女性よりも男性に多く発症するため、男性ホルモンの多さが影響している、遺伝的要因が強いなどもあり、やはり明確な答えはありません。しかし、先ほど紹介したようにアルコールの摂取によって症状が変わるなど、わかってきていることもありますので、次章ではそれらを元にした予防・改善法などをご紹介したいと思います。
群発頭痛の予防・改善法は?
群発頭痛はおよそ1000人に一人の割合で発生するといわれていますが、実は発症している方の中でも症状には差があります。痛みが発生する時期は群発期と呼ばれていて、季節の変わり目や気圧の変化などによって訪れ、数日~数か月のその期間に集中して頭痛が発生し、その後は何事も起こらない時期が訪れます。
しかし慢性群発頭痛と呼ばれる方々はこの症状が一年中続き、発作の無い時期が訪れず、常に痛みの恐怖に悩まされてしまうことになります。
慢性群発頭痛の場合、薬の投与などが必要になりますが、群発期はあるが、その後は穏やかになる方々は群発期には断酒を行い、たばこを吸わない、規則正しい生活を送る、ほかにも群発頭痛の原因の一つでもある血流を上げ過ぎないように入浴や運動を控えることが推奨されています。
また群発頭痛には同じような症状を引き起こす疾患もあり、その判断基準を紹介しているサイトがありますので、以下にご紹介します。
血管は骨のトンネルの中でも拡張するので、血管周囲の痛み神経の三叉神経や交感神経を骨のトンネル壁に強く圧迫します。このような神経の圧迫は鋭い痛みの原因になり、拡張した血管による脈打つ痛みが加わります。刺激された交感神経からの信号は内頚動脈神経叢を通じて翼口蓋神経節に伝わり、副交感神経節が活性化され、同じ側の目の充血、涙、鼻水、発汗という副交感神経の刺激症状がでるのではないかと思われます。
このような病態は群発頭痛だけに特徴的なのでしょうか?
片頭痛の人も頭痛が起こる前に一側の眼の奥が痛がることが多く、片頭痛の人も恐らく内頚動脈の拡張が起こっていると思われます。ただ群発頭痛はその症状の激しさと副腎皮質ホルモンが発作予防に有効であることから、片頭痛より血管の拡張と血管周囲の炎症の程度が激しい可能性があります。さらに片頭痛も片側の頭が痛くなることも多く、群発頭痛の一側性の症状も片頭痛のより強調された症状である可能性があります。
引用:ふれあい漢方内科
まとめ
今回は群発期になると何度も激しい頭痛に襲われてしまう群発頭痛について記事を書いてまいりました。文中にある通り、群発頭痛の中でも痛みの程度や頻度が変わったり、原因が似ているといわている片頭痛でも同様の症状が出たりもします。
また頭痛というのはこれまでご紹介したようなものからだけでなく、中には大きな脳の疾患が引き起こしている場合もあることから、頭痛に悩んだ際は市販薬を服用して痛みを和らげるのではなく、専門家に相談することをおすすめします。