ずっと続く胸やけはこれが原因?胃食道逆流症!!

飲み過ぎ・食べ過ぎた次の日に起こる事がある胸やけ仕事運動が思いっきり出来なかったり、集中力が続かなくなったりと良いことはありません。一時的な症状であれば多くの方に経験がある症状だと思いますが、中にはこれが日常的に現れるという方がいらっしゃいます。

昨今では胸やけを抑える薬がいたるところに販売され気軽に購入することが出来ますので、一時的なものであれば薬で抑えているという方も多いのではないでしょうか、しかし、もしもそれが長い期間続くようであれば何かしらの疾患を疑ってみましょう。

今回のテーマになっている胃食道逆流症ですが、胃酸が他の国の方よりも少ないといわれている日本人にはこれまであまり見られない疾患でしたが、食の欧米化ストレス社会によってアルコールを摂取する機会が増えた事によって患者さんが増えているといわれています。

それでは詳しく確認してまいりましょう。

胃食道逆流症とは?

この疾患は、胃の中に入ってきた食べ物を分解する胃酸逆流して食道に入ってしまい、胸やけ吞酸(どんさん:酸っぱい液体が口まで上がってくること)、食道炎などの症状を引き起こす疾患です。

似たような疾患で逆流性食道炎非びらん性胃食道逆流症などがありますが、これらは起こる症状によって呼び方が異なるもので基本的には胃食道逆流症の派生形と考えていただければよいかと思います。

そしてこの疾患の主な症状ですが、これは冒頭でも挙げたように食生活の変化によって胃酸が多くなったこと、あるいは下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)という食道と胃を繋ぎ胃の内容物が逆流しないように働く筋肉加齢によって衰えてしまう、あるいは食道裂孔ヘルニア(しょくどうれっこうへるにあ)によってやはり胃の内容物と胃酸が逆流しやすくなっていることが挙げられます。

食道裂孔ヘルニアというのはあまり聞きなれない単語かもしれませんが、要は下部食道括約筋によって隔てられていた胃の一部が食道に飛び出し、下部食道括約筋が上手く働かなくなってしまうことです。

余談ですが、ヘルニアというと椎間板ヘルニアが思い浮かび、に関する疾患かな?と思う方が多いと思いますが、まず椎間板ヘルニアは骨同士をつなぐクッション(椎間板)が潰れたり消滅してしまう疾患で、ヘルニアというのは「本来あるべき位置から組織がズレたりなくなったりしてしまう事」ですから骨に起きるものではありません。

胃食道逆流症はどうやって予防するの?

さて、胃食道逆流症について説明を続けてまいりますが、この疾患は発症したからといって直ちに命を脅かすようなものではありません。しかし冒頭でも触れた通り、胸やけが続くと仕事家事・運動などに影響を及ぼし、あまり気持ちのいいものではありません。

また放置してしまうと食道がんの原因になったりもしますので気づいた場合はご自分で改善への努力をするか、専門家に相談することをおすすめします。特に症状が重いにも関わらず市販薬でその場をしのいでいる方は原因の根本的な解決ができていないので再発しやすく注意が必要です。

ではこの疾患の予防策ですが、基本的には胃酸が多く出る食品の摂取を避け、胃酸が出やすい姿勢、行動を起こさないようにすることが大切です。胃酸が出やすい食品とは高脂肪食品、高浸透圧食品、酸性食品などがあります、高脂肪食品は漢字からお分かりになるかと思いますが、揚げ物を始めとして、炒め物バターなど油分を多く含む食品や食事が挙げられます。

次に高浸透圧食品、これは普段聞きなれない単語かもしれませんが、要は甘いものです。化学に見識のある方はご存知かもしれませんが、高浸透圧とは濃度の高い液体が濃度の低い液体の方へ流れている現象で、これが体内、特に腸内でおこると水分が多く分泌され下痢を発生させたり、今回のように胃液をたくさん出すようになってしまいます。

具体的にはお菓子、甘味、ケーキ、チョコレートなどがこれに該当します。そして最後に酸性食品ですが、これは酸っぱさを感じるものです。例えば柑橘系のフルーツやトマトあるいは肉類魚類もこれに含まれていますので、食生活の欧米化によって胃食道逆流症がよく起こるようになったわけです。

また胃酸が出やすい姿勢や行動腹部を締め付けすぎる洋服を着ている、前かがみの姿勢、右側を下にして睡眠を取るなどが挙げられますので、胸やけをよく感じる方は食生活の改善だけでなく、これらの姿勢に常に気を付けるようにしましょう。

まとめ

今回は胃酸が逆流して食道に炎症をもたらす胃食道逆流症について記事を書いてまいりました。文中でも触れていますが、油の多い食事や甘いものを普段からよく摂取している方は知らず知らずのうちに胃酸が多くなっている可能性がありますので、気をつけましょう。

また昨今では抗酸化作用便秘の改善整腸作用美髪効果があるといわれているオリーブオイルですが、これは胃食道逆流症を引き起こす胃酸を抑える効果もあるので少量を毎日摂取することは大変すばらしいのですが、過剰に摂り過ぎると意外と多いカロリーから肥満になったり、お腹がゆるくなることで意図しない下痢になってしまうこともありますので、注意して摂取するようにしましょう。